英SOUL JAZZがカウント・オジー/ミスティック・リヴェレーション・オヴ・ラスタファリのナイヤビンギ名盤『Tales Of Mozambique』を再発します。
定番指数の高いクラシック作品ではありますが意外にもここ最近はあまりちゃんと流通していなかったようですね。レゲエの歴史を深くさかのぼっていくと必ずブチ当たるアーティスト、そしてアルバムです。
90年代にシャギーのカバーでリバイバル・ヒットした「Oh Carolina」のフォークス・ブラザーズによるオリジナル・バージョンのリズムを叩いていたのがカウント・オジー。
ミスティック・リヴェレーション・オヴ・ラスタファリは、オジーのリズム隊と、サックス奏者のセドリック・ブクルックスが率いたバンド=ザ・ミスティックスが合流して出来上がったグループです。セドリック・ブルックスと言えばライト・オヴ・サバ。こちらもHONEST JON'Sからのリイシューで2000年代の半ばにスポットライトを浴びました。
地味なイメージもありますが、ふたりともレゲエの中の人や熱心なファンの方からは熱烈に支持されています。オジー&ブルックス、知る人ぞ知るスーパー・ユニットですよね。
カウント・オジーは1976年に事故で他界、セドリック・ブルックスも2013年にこの世を去っているのですが、グループはその後もメンバーの変遷を経ながら活動を続け、現在も現役です。
オジーがいかにレゲエの誕生に寄与したか、英語ではありますが是非レッドブル・ミュージック・アカデミーのこちらのレクチャーもご参照を。
http://daily.redbullmusicacademy.com/2015/04/count-ossie-and-the-birth-of-reggae
講師はデイヴィッド・カッツ。残念ながら現在は休眠中ですが、2000年代に「AURALUX」というレゲエの再発レーベルで参謀役をつとめていた人です。カッツは『People Funny Boy』というリー・ペリーの伝記も残している著述家ということもありライナーノーツも毎度ボリューム満点、とても勉強になりました。また音へのコダワリもすごくて、リマスターのクオリティにも驚かされました。
上のフィーチャーも読み応えあります。
とはいえ英語は重い、どうにか日本語でサクっと、という方は今回の『Tales Of Mozambique』再発日本盤の解説対訳を、是非チェックいただけたらと。
オジーの息子で、現在もミスティック・リヴェレーション・オヴ・ラスタファリの一員として活動しているタイムことサム・ウィリアムスの貴重なインタビューも必見です。この一枚で全てがわかる、とはいきませんが、とっかかりには最適なアルバムかと思います。