ジェファーソン・エアプレインやモビー・グレープの系譜に連なるアメリカ西海岸フォーク・ロックのカルト・バンド、ウィアード・ヘラルドの発掘集がスペインの再発レーベル「GUERSSEN」から登場。ルーツへのまなざし、サイケデリックな音像、繊細なハーモニー、エレクトリックでハードなロックの律動、さまざまな表情をたたえた佳曲の数々が初蔵出し。オークション界隈を賑わせてきたレア盤シングル『Saratoga James』も収録。
ウィアード・ヘラルド/ジャスト・イエスタデイ
WEIRD HERALD: Just Yesterday
GUERSSEN (RTMCD-1678)
1. Where I’m Bound (Intro)
2. Saratoga James
3. Canyon Women
4. Reapin’ Seasons
5. In The Country
6. Burgundy and Yellow
7. Just Yesterday
8. Untitled
9. Help Me Find My Way (Blinded)
10. David Of Bijou
11. Where I’m Bound (Outro)
◆ ウィアード・ヘラルドはビリー・ディーン・アンドラスとポール・ジーグラーという2人のギタリストを中心とした、サンフランシスコ・ベイエリアのロスガトスを拠点に活動していたバンド。2人はキャリア初期からジェファーソン・エアプレインのヨーマ・コーコネンやモビー・グレープのスキップ・スペンス、ドゥービー・ブラザーズのパトリック・シモンズらと交流があり、ポールはウィアード・ヘラルド休止後ヨーマに誘われジェファーソン・エアプレインのサイド・プロジェクト、ホット・ツナにも参加しておりました。
◆ バンドは60年代の後半、レコード・デビューを目指して精力的にレコーディングをおこない、そのひとつをプロモ・シングル『Saratoga James / Just Yesterday』へと結実させます。しかしながらディールには恵まれずビリーは1970年にオーバードーズで他界、新しいロックの夜が明けていくなか、アルバムとなるはずだった彼らの音源は日の目を見ることなくお蔵入りに。
◆ フォーキィな「Saratoga James」や「Just Yesterday」、ハード・ロックのプロトタイプ的な「Canyon Women」、美しいハーモニーをたたえた「Reapin’ Seasons」、エレクトリックなギター・サウンドが躍動する「In The Country」、アコースティックな余韻が後を引く「David Of Bijou」など、バラエティに富んだ楽曲群から当時の西海岸シーンの熱気の一端がうかがえます。
◆ スキップ・スペンスのバイオ本の著者、キャム・コブがライナーノーツを寄稿(日本語対訳添付)