2013-01-31

ORLANDIVO - Orlandivo





エヂ・リンコルンと並びバランソの第一人者として知られ、
そのグルーヴィーなサウンドから、ブラジル音楽のコアな
ファンだけでなく、クラブジャズやレアグルーヴ方面でも
高い人気を誇るオルランヂーヴォの77年作がオランダの
キンドレッド・スピリッツから嬉しい復刻。


ジョアン・ドナートがアレンジを手掛け、アジムスのリズム隊
ふたりやタンバ・トリオのメンバー、シヴーカなども参加、
ヒップホップ的なタメや揺らぎも心地よい、絶妙な湯加減の
ナイス・ダンス・アルバムです。


ブラジル音楽ディスクガイド定本『ムジカロコムンド』掲載盤。


オルランジーヴォ/オルランヂーヴォ
Kindred Spirits | ritmo calentito (RTMCD-1046)
税込価格2,590円(税抜2,467円)


TRACKLISTING
01. TUDO JÓIA
02. UM ABRACO NO BENGIL
03. GUERI – GUERI
04. TAMANCO NO SAMBA
05. JUAZEIRO
06. ONDE ANDA O MEU AMOR
07. DISSE ME DISSE
08. PALLADIUM
09. BOLHINHA DE SABÃO
10. A FELICIDADE






▼ 60年代初頭にデビュー、バランソを代表する歌い手としてブラジル音楽ファンのあいだで広く親しまれてきたオルランヂーヴォ。

▼ その77年発売のセルフタイトル作がオランダの名門レーベル<キンドレッド・スピリッツ>から嬉しい再発。

▼ 作曲家としての非凡なソングライティングのセンス(ジョビン「フェリシダージ」以外はすべてオリジナル)、アジムスのイヴァン・コンチ&アレックス・マリェイロスやタンバ・トリオのエリシオ・ミリート、シヴーカら、サイドを固める強力メンツのパフォーマンス、ジョアン・ドナートによるマジカル&ミラクルなアレンジが混然一体となり、アルバムは、ジャンルや国境を越えた「クラシックス」として、発売から35年を経た今日もなお、エバーグリーンな輝きと響きを放ち続けています。

▼ M⑥「ONDE ANDA O MEU AMOR」は、レアグルーヴ系再発の名門としておなじみの<ストラット>や<ミスター・ボンゴ>などといったレーベルのコンピレーションでも幾度となくピックアップされ、古くはエヂ・リンコルン(Ed Lincoln)や、90年代にはフレンチ・ハウスの大御所ボブ・サンクラーの最初期ユニット「レミニセンス・カルテット」によるカバーでアシッドジャズ・シーンでも知られた指折りのキラー曲。

▼ 62年に『成功の鍵』(Key of the Success)をヒットさせ一躍ブラジル音楽界のトップ・アーティストの仲間入りを果たすも、どちらかといえば作曲家として裏方メインで活躍してきたオルランヂーヴォが、10年以上のブランクの後に満を持してドロップした渾身の一枚。ほどよくソフトタッチで、サウダーヂを感じさせながらもファンキーでコシのある強靭なリズムとコギミよいグルーヴを楽しむことが出来る、傑作と呼ぶに相応しいクラブ・クラシックス!
 

2013-01-25

ジャイルス・ピーターソンがチェリー・シングを!




リミックス盤のリリース、
『ミュージック・マガジン』誌の年間ベスト選出
続きまして、再び多くのお問合せをいただいており
ますネナ・チェリー&ザ・シング『チェリー・シング
ですが、


今度はジャイルス・ピーターソンの
「WORLDWIDE AWARDS 2013」で年間ベストのジャズ作品
部門で2位(何とロバート・グラスパーを差し置いて…)、さらに
「John Peel Play More Jazz Award」も獲得、という素晴らしい
栄誉にあずかりました。


http://www.gillespetersonworldwide.com/worldwide-awards-2013-the-winners/


受賞式ではネナがフォーテットのバンド、
ロケットナンバーナインをバックにその歌声を披露したとか。
実は今年は、シングとのタッグに加えて、このフォー・テット
とのジョイントでも、どんどんライヴをやっていくみたいで、
ますます彼女の活動から、目が離せなくなりそうです。


ネナ・チェリー、00年代前半の沈黙がウソのような、
目覚ましい活躍ですね。


なんとかシングとの組み合わせで来日も実現させたいのですが。


引き続きのサポート、宜しくお願い致します。

 

2013-01-24

RAZIKA: På vei hjem




ノルウェーの4ピース・ガールバンド、ラジカの新作が
完成しました。一年半ぶり、待ちに待った第二作です。


前作同様、アップリフティングで、
思わず踊り出したくなるような陽気なスカのビートを
ベースとしながら、


トロピカルでオールディーズ、はっちゃけながらも
どこかキュートでホッコリとした、絶妙なアンバイと
距離感のユニークなサウンドをまたも満載!


ところどころにホーンやシンセをあしらい新たなチャレンジを
試みつつ、デビューから2012年にかけて、世界中で多くのツア
ーやステージ(SXSW を含むアメリカやヨーロッパ各地、そして
もちろん日本も!)をこなし成長を遂げてきたバンドの出音は、
よりタイトで研ぎ澄まされて幾重にもブラッシュアップ、


しかしながらトレード・マークの透明感とフレッシュネスは
そのままで、前作と変わらぬエヴァーグリーンな輝きを、
保ち続けております。


またしても期待を裏切らない快心の一枚です!

















ラジカ/オン・ザ・ウェイ・ホーム
RAZIKA: På vei hjem

CLTCD-2026 | 2,310yen [tax incl]

iTunesAMAZON | DISKUNION | HMV | TOWER 

TRACKLISTING
1. Verdens beste by
2. På tide
3. Oslo
4. Oss to for alltid
5. Gang på gang
6. Lyg for meg
7. Jenter
8. Venter på deg
9. Nyttårsaften
10. Bli her
11. Jeg gir alt for at du skal gi deg




ロイクソップやキングス・オヴ・コンヴィニエンスなど、多くの良質なポップ・アクトを送り出してきたノルウェー・ミュージュック・シーンの聖地ベルゲンからやって来た新しいガール・バンド、ラジカ。

メンバーはボーカル/ギターのマリーエ=アムダム(Marie Amdam)、ギターのマリーア=ローキル(Maria Råkil)、ベース/バック・ボーカルのマリーエ・モー(Marie Moe)、ドラム/ バック・ボーカルのエンブラ・カーリドッテル(Embla Karidotter Dahleng)の4人。

地元の幼なじみで、6 歳のころから互いに仲の良い友達だった4 人は、それぞれの両親のレコード・コレクションを聞き漁るうちに自然とロックに目覚め、ティーン半ばにして楽器を手にし、2005 年ごろからパンク・バンドを志して地元ベルゲンを拠点に活動を開始。

グリーン・デイ、ラモーンズやセックス・ピストルズからスカ、レゲエ、モータウンまで、身の回りの様々な音楽をバランスよく咀嚼、吸収してアウトプットした類を見ないクロスオーバー・サウンドはやがて、ミカエル・テレ(ロイクソップ、キングス・オヴ・コンヴィニエンスやアニーなど、多くの人気アクトを送り出してきたベルゲンの伝説的レーベル<テレ>のオーナー)やアーランド・オイエなど、ノルウェー音楽界のキーマンたちの耳にもとまるようになり早くから話題に。

2011年、テレのサポートのもと、リンドストロームやジャガジャジスト、キム・ヨーソイらを擁するオスロのインディ・レーベル<スモールタウン・スーパーサウンド>とサイン、ベルゲン新世代の至宝マティアス・テレスのプロデュースで、初めてのアルバム『プログラム91』を発表。

2012 年SXSW出演、春には来日ツアーも敢行。2013 年春に待望の第二作『På vei hjem』をリリース。




↓ ノルウェー国内でシングル・カットされている
シングル曲「オスロ」のPV







↓ 前半5曲のダイジェストです





















2013-01-23

PEARL NECKLACE: Soft Opening





アヴァンギャルドとクラブ・ミュージックを千鳥足で
ワープするブルックリン・アンダーグラウンドの新たなる
刺客<パール・ネックレス>によるデビュー・アルバム。


エクスペリメンタルなダンス・グルーヴと、
奇妙な捻じれが後を引くマトモスばりのサンプル&コラージュ、
シンセ、ノイズ、ドローン、メディテーティヴなインナートリップ・アンビエンス。


MGMTのボーカリスト、アンドリューも全面参加、
飛んで、転んで、踊れそうで踊れない、マックス寸止め、
でもトリップ確実な番外地サウンド満載のニクめない一枚。



















パール・ネックレス/ソフト・オープニング
PEARL NECKLACE / Soft Opening

Smalltown Supersound / calentito
(CLTCD-2023 | 2,415yen [tax incl]


TRACKLISTING
1. Another Invocation of the Breath
2. Doorbell
3. Did You Feel It?




4. Radio Love
5. Leak
6. Why Toto?
7. Pearlfriend
8. Don't
9. Ah Ah
10. Wist



▼ ブルックリン在住のブライス・ハックフォードとフランク・ライアンのふたりからなるエレクトロニカ・デュオ、パール・ネックレス。

▼ 『ソフト・オープニング』は、そのデビュー・アルバムで、MGMTのボーカルのアンドリュー・ヴァンウィンガーデン、アレクシス・ジョージオポラス(元タッスル/現ARP)がゲスト参加。

▼ ブライスとフランクのふたりは、シンセ、ドラムマシーン、サンプラーやその他のエレクトロニクス機材を操り、「ポスト・コンテンポラリー」なスタイルの即興パフォーマンスをニューヨーク界隈のギャラリーやヴェニューで披露していた。アレクシス(ARP)がたまたま彼らのインプロヴィゼーションのライヴを見たところから本作の発売元レーベルのスモールタウン・スーパーサウンドへと話が繋がり、アルバムのレコーディングがスタート。アレクシスがシンセやベースを弾き、MGMTのアンドリューもオルガンで全面参加する。

▼ ふたりの愛機は「MPC-1000」とのことで、様々な音の断片をサンプル&コラージュしてスパイス的に散りばめながら、アルバムは、彼らが2000年代に吸収してきた様々なスタイルの音楽 – ハウス、ヒップホップ、エレクトロニカ、ノイズ、ドローン、フィールド・レコーディングなどなど – を、サイケデリック、アンビエント&ミニマルな今様ムードで包み込んで独自の回路からアウトプットしてみせたユニークなサウンドで溢れている。

▼ 米音楽情報サイト「Pitchfork」で先行無料配信されたM③「Did You Feel It?」は、インディー/ダンスの今様スタイルを思わせるハウス・ミュージック・マナーのビートを維持しながらも、ノイジーな音のカケラが淡々と、しかしながら複雑に出入りを繰り返す、突出したディスコ・ノット・ディスコ。抑制をきかせた呪術的なドラムとシンプルなヴォイス・サンプルのリピートで組み立てられたM⑨「Ah Ah」もまたディスコを偽装した謎のトリップ・サウンドで、好事家爆死。

▼ クラムス・カジノ風の酩酊をほがらかに脱線させたM④「Radio Love」、クラスター・マナーのアンビエンスで内へ内へと引き込むM⑥「Why Toto?」やM⑦「Pearlfriend」から、アンドリュー・ヴァンウィンガーデン(MGMT)をフィーチャーした辺境仕様のエレクトロニカM⑩「Wist」まで、多彩なビートや仕掛けで名もなき音の細道を突き進む。

▼ 初期のアニマル・コレクティヴにも通じるとっ散らかったアウト・ミュージック感覚、壊れかけのネジ式おもちゃのような奇妙なループが生みだす絶妙な酩酊とグルーヴ、70年代SF映画のサウンドトラックみたいなビザールなヴィンテージ・フィーリング、ノイズのスパイスなどなどがツギハギされた、不格好ですが、いかにもブルックリンの地下らしい、突出した新しいタレント。





2013-01-21

Kristoffer Borgliによるリンドストロームのショート・ムーヴィー

 


アニマル・コレクティヴの皆さんが
現在発売中『クロスビート』誌の年間ベストで
トッド・テリエ『Inspector Norse』のPVをピックアップ
しておりましたが、


同じ監督さん(Kristoffer Borgli)の最新仕事が、
こちらのリンドストロームのショート・ムーヴィーになります。


カシオキッズ、セレナ・マニッシュやヤング・ドリームスの
ヴィデオも手掛けるステキな作家さん。


是非ご覧ください。

 

2013-01-09

エルキン・コライの再発とベスト




ファラウェイ・サウンズから、
メフルプーヤーに続いてこんなのも発売になります。


***


ファインダーズ・キーパーズからの発掘で注目を集めたセルダや
ムスタファ・オズケントと並ぶ、トルコのサイケ/レアグル定番として
おなじみのエルキン・コライの名作『Elektronik Türküler』が嬉しい再発!

レアなシングル曲や未発表を含む、彼のキャリアを総括した
アンソロジーも同時発売!

スモーキーな紫煙に彩られた絶品のアナドル・ロックと共に、
2013年もレアグルーヴ奥の細道を飛んでイスタンブール!




ERKIN KORAY: Elektronik Türküler
▼アーティスト:エルキン・コライ
▼タイトル:
▼税込価格:2,590円(税抜2,467円)
▼商品番号:RTMCD-1043
▼発売日:1月31日 
▼レーベル:Pharaway Sounds / ritmo calentito
▼直輸入盤・英文解説対訳封入

ジャケ写左・再発盤

TRACKLISTING:
Karli daglar – Sir – Hele yar – Korkulu rüya – Yalnizlar rihtimi – Cemalim – Inat – Türkü




ERKIN KORAY: Arap saçi
▼アーティスト:エルキン・コライ
▼タイトル:
▼税込価格:2,940円(税抜2,800円)
▼商品番号:RTMCD-1044
▼発売日:1月31日 
▼レーベル:Pharaway Sounds / ritmo calentito
▼直輸入盤・英文解説対訳封入・二枚組

ジャケ写右・ベスト

TRACKLISTING:
Mesafeler – Askimiz bitecek – Yagmur – Silinmeyen hatiralar – Istemem – Sana birseyler olmus – Seni her gördügümde – Aska inanmiyorum – Anma arkadas – Saskin – Eyvah – Fesuphanallah – Sevince – Estarabim – Arap saçi – Komsu kizi – Timbilli – Neden böyle – Ilahi morluk – Senden ayri – Züleyha – Hop hop gelsin – Yine yalnizim – Köprüden geçti gelin
 


<Elektronik Türküler>

1960年代から70年代にかけてトルコを席巻したサイケデリックなアナドル・ロックのムーヴメント(トルコの伝統音楽と欧米ロックのフュージョン)。その中心人物として、バリス・マンチョやジェム・カラジャらと共に、トルコ音楽ファン、中近東サイケ好きのあいだで知られたエルキン・コライ。

『Elektronik Türküler』は、そのセカンド・アルバムで、アナドル・ロックの代表的な一枚として認知されている名盤。サイケデリック・ロックやプログレ的な欧米のロック・スタイルを下敷きとしながらも、独特のトラディショナルな旋律やサズなどの響きを融合させることにより得も言われぬエキゾチックなムードを楽しむことが出来る作品。


<Arap saçi>

こちらはエルキン・コライの上記セカンド以外の三枚のアルバム作品やレアなシングル曲の中から、彼のキャリアのハイライトとなるような良曲を厳選して二枚組に纏め上げたコンピレーション。

タイトル曲の「Arap saçi」はサード・アルバム『Erkin Koray 2』からの一曲で、45回転のシングル盤でもカットされており、辺境好きレコード・コレクターのあいだでも人気のトラック。「Anma arkadas」は1967年に発表された記念すべき最初のシングル曲。「Hop hop gelsin」も60年代の貴重なアルバム未収シングル曲からのヒトコマ。「Yagmur」は、テクノの名門ワープ・レーベルの鬼才ゴンジャスフィがサンプリングしたことでも知られています。

いずれの楽曲も、セカンドに勝るとも劣らぬ極彩色のサイケデリアとアナトリアの哀愁がコシの強いたくましいロックやファンクのリズムの上で燃え上がる、まさにマージナルの極致とも言うべきキラーばかり。









  

ERKIN KORAY: Arap saçi





ファインダーズ・キーパーズからの発掘で注目を集めたセルダやムスタファ・オズケントと並ぶ、トルコのサイケ/レアグル定番アーティスト、エルキン・コライのベスト盤。


テクノの名門ワープ・レーベルの鬼才ゴンジャスフィがサンプリングしたことでも知られる「Yagmur」ほかキラー曲ばかりを厳選。


極彩色のサイケデリアとアナトリアの哀愁がコシの強いたくましいロックやファンクのリズムの上で燃え上がる!



















エルキン・コライ/アラプ・サチ

ERKIN KORAY: Arap saçi
Pharaway Sounds


TRACKLISTING:
Mesafeler – Askimiz bitecek – Yagmur – Silinmeyen hatiralar – Istemem – Sana birseyler olmus – Seni her gördügümde – Aska inanmiyorum – Anma arkadas – Saskin – Eyvah – Fesuphanallah – Sevince – Estarabim – Arap saçi – Komsu kizi – Timbilli – Neden böyle – Ilahi morluk – Senden ayri – Züleyha – Hop hop gelsin – Yine yalnizim – Köprüden geçti gelin


タイトル曲の「Arap saçi」はサード・アルバム『Erkin Koray 2』からの一曲で、45回転のシングル盤でもカットされており、辺境好きレコード・コレクターのあいだでも人気のトラック。「Anma arkadas」は1967年に発表された記念すべき最初のシングル曲。「Hop hop gelsin」も60年代の貴重なアルバム未収シングル曲からのヒトコマ。「Yagmur」は、テクノの名門ワープ・レーベルの鬼才ゴンジャスフィがサンプリングしたことでも知られています。


いずれの楽曲も、セカンドに勝るとも劣らぬ極彩色のサイケデリアとアナトリアの哀愁がコシの強いたくましいロックやファンクのリズムの上で燃え上がる、まさにマージナルの極致とも言うべきキラーばかり。









ERKIN KORAY: Elektronik Türküler




エルキン・コライ/エレクトロニック・トゥルクレール

ERKIN KORAY: Elektronik Türküler
Pharaway Sounds / ritmo calentito (RTMCD-1043)


TRACKLISTING:

Karli daglar
Sir
Hele yar
Korkulu rüya
Yalnizlar rihtimi
Cemalim
Inat
Türkü


1960年代から70年代にかけてトルコを席巻したサイケデリックなアナドル・ロックのムーヴメント(トルコの伝統音楽と欧米ロックのフュージョン)。その中心人物として、バリス・マンチョやジェム・カラジャらと共に、トルコ音楽ファン、中近東サイケ好きのあいだで知られたエルキン・コライ。


『Elektronik Türküler』は、そのセカンド・アルバムで、アナドル・ロックの代表的な一枚として認知されている名盤。サイケデリック・ロックやプログレ的な欧米のロック・スタイルを下敷きとしながらも、独特のトラディショナルな旋律やサズなどの響きを融合させることにより得も言われぬエキゾチックなムードを楽しむことが出来る作品。



2013-01-07

【リリース情報】 Tisheh o Risheh: Funk, psychedelia and pop from the Iranian pre-revolution generation




西アジアのエキゾ地下最深部をディグり続ける注目の新興再発レーベル「ファラウェイ」から、1970年代末、イスラム革命前イランに花開いたエキゾ・ムードとフロア・モードの絶妙なバランスの上に成立した奇跡のヴィンテージ・ダンス・ミュージックの数々を発掘してパッケージ化したコンピ・シリーズ「革命前イランのファンク&ポップ・サイケデリア」の第三弾が発売となります。


艶めかしくサイケデリックな音の紫煙にクラクラ、今回も、トリップ必至の取扱注意盤です。


『ティーシェ・オ・リーシェ - 革命前イランのファンク&ポップ・サイケデリア 第三集』

V/A: Tisheh o Risheh: Funk, psychedelia and pop from the Iranian pre-revolution generation
Pharaway Sounds (RTMCD-1042)

1) SHAHRAM: Asheghi ham hadi dare
2) BETI : Nazr
3) SOLI: Nasim-e yaar
4) NOOSHAFARIN: Pichak
5) AMIR RASSAIE: Tisheh o risheh
6) NELI: Ki bood
7) HABIB MOHEBIAN: Maadar
8) SHOHREH SOLATI: Dele khoshbavar
9) MORTEZA: Sabr kon
10) SATTAR: Sar sepordeh
11) SHAHRAM: Leila
12) NELI: Yek rooze taazeh
13) FEREIDOON FARROKHZAD & MAHNAZ: Baroone bahari
14) RAMESH: Delakam
15) BETI: Khooneh khaleh
16) AFSHIN SHAD: Dige base
17) SATTAR: Asal
18) GITA: Eshghe to


▼ 『Tisheh o Risheh』は、大きな反響を呼んだ『センドゥニ』、『ハーネ・ハーネ』に続く、イスラム革命以前、1970年代の欧米ポップ・ミュージックからの影響を消化したファンキーでグルーヴィーなイラン音楽にスポットライトを当てたコンピレーションの第三弾。


▼ 前二作同様に、ペルシャン音楽特有の旋律や楽器、奏法が生みだすエキゾチックな響きと、インド音楽からの影響、そして欧米のファンクやサイケデリックなビート・ミュージックがユニークにミックスされた、レアグルーヴやレコード・ディガー的な視点、或いは『GLOCAL BEATS』以降のコンテンポラリーなワールド耳で聞いても全くもってフレッシュなニュー・ディスカバリーを満載。


▼ ウネるような変拍子のリズムと高揚感を煽るストリングス、ミドルテンポながら息をもつかせぬ展開でヘヴィーなファンクネスを生みだすシャハラム「Asheghi ham hadi dare」からドープなオルガンが怪しく燻るベティ「Nazr」、刑事ドラマのようなホーンのスパイスもスリリングなソリ「Nasim-e yaar」と、今回も冒頭からトバシまくり!


▼ 人気のヌーシャファリンやフェレイドゥーン・ファッロフザードなどを押さえつつ、『ハーネ・ハーネ』の冒頭で印象的なインスト・チューンとしてマージナル・フリークスたちを乱舞させたネリー「Ki bood」の歌入り別バージョン(M⑥)、謎のピュンピュン・マシーン風エフェクトが炸裂した「Khooneh khaleh」(M⑮)、プログレよりもプログレッシヴなアナログ・シンセが唸りを上げる「Eshghe to」(M⑱)などなど、いずれの楽曲も、欧米ポップ・ミュージックとペルシアン・グルーヴの奇跡的なハイブリッドでリスナーを未知の世界へと誘います。





【PHARAWAY SOUNDSについて】

1996年に立ち上げられた、スペインはカタルーニャ地方を拠点にリリースを続ける再発専門レーベルのGUERSSEN。これまでに、世界中のサイケ、プログレッシヴ・ロック、ガレージ、フォークなどの復刻を手掛け200タイトル以上を世に送り出してきた同レーベルが2012年、傘下に満を持して立ち上げた中東、西アジアに焦点を絞った新しい再発レーベル、それがファラウェイ(PHARAWAY)。2012年はイスラム革命前イランのポップ音楽をレアグルーヴ的な視点からコンパイルした『センドゥニ』、『ハーネ・ハーネ』、さらにはアフガニスタンで「ポップの王様」と謳われたアフマド・ザヒールのアンソロジーを発売。ファインダーズ・キーパーズやジャズマン、ナウ・アゲイン、サウンドウェイなどに通じるレコード・ディガー的なムードを共有しつつも、先人たちが辿り着けなかった西アジア地域をピンスポットで掘り起こし、注目を集めている。



↓ もあわせてチェックお願いします!

第一弾『センドゥニ』
http://calentitomusic.blogspot.jp/2012/09/rtmcd1032.html

第二弾『ハーネ・ハーネ』
http://calentitomusic.blogspot.jp/2012/09/rtmcd1033.html



 

2013-01-04

MEHRPOUYA: Soul Raga: Anthology





2012年に産声を上げたばかりの新レーベル、
ファラウェイ・サウンズがいよいよ本気モードに突入!


注目の最新リリースは、FINDERS KEEPERSからの
7”発掘でディーガーたちをノックアウトしたイランの
シタール奏者メフルプーヤーによるアンソロジー!


デニス・コフィー「スコーピオ」のキラー・カバーを筆頭に、
欧米マナーのタイトなファンク・ビートの上を怪しげに往来
するスパイシーなシタールの音色と砂を噛むようなビターな
旋律、サイケデリックなサウンドスケープや謎のストリングス
が多重クラッシュ!



MEHRPOUYA: Soul Raga: Anthology
▼アーティスト:メフルプーヤー
▼タイトル:ソウル・ラーガ – アンソロジー
▼税込価格:2,940円(税抜2,800円)
▼商品番号:RTMCD-1041 
▼発売日:1月31日 
▼レーベル:Pharaway Sounds / ritmo calentito
▼直輸入盤・英文解説対訳封入・二枚組

Tracklist:

CD1  

Soul Raga
Ghame tanhai (instrumental)
African Jumbo 
Aseman migeryad emshab 
Ghame tanhai 
Nemimanad 
Man ke mordeham 
Ghabileye leyli 
Dokhtare shab 
Teshnehe mohabbat 
To kojaye 
Ahh 
To bemani va man  

CD2  

Afsaneye eshgh 
Saaze ghamgin va gharibe man 
Nasim sard e mehregan 
Khaleh siah 
Lotfeh khodaye 
Sahrah 
Sareban 
Bargizan 
Seda kon mara 
Solenzara 
Ragseh golhaah 
Hargez dobareh ashegh nakhaham shod 
Maharaja dance (instrumental)









▼ メフルプーヤー(アッバース・メフルプーヤー)は1927年、イランのテヘラン生まれ(1993年没)のシタール奏者、マルチ・インストゥルメンタリストで、イラン国内では、同国のポピュラー音楽界に初めてシタールを持ち込んだ人物として知られています。1960年代初頭から70年代にかけて、イラン国内のみならず、ときにはインドにも赴き、多くのシングル盤の録音を残しています。

▼ サイケデリックなロックやフォーク、チャチャチャ、カリプソからファンクまで、その時々の欧米のポップ・ミュージックの流行のリズムやビート、スタイルを取り入れつつ、ペルシャの伝統とインド音楽のスパイスを適度にブレンドしたモダンなサウンドで、メフルプーヤーの音楽は、当時のテヘランの先進的な若者たちのあいだで、熱狂的な支持を集めました。

▼ 『ソウル・ラーガ – アンソロジー』は、そんな彼の多くの楽曲コレクションの中から、1960年代後半から70年代半ばにかけて、その最盛期とも言える時期のトラックをセレクトして二枚組に纏め上げたコンピレーション。

▼ 本作のタイトルにもなっている「ソウル・ラーガ」(ディスク1-M①)は、その名の通り、どファンキーでラーガな、ペルシアン・レアグルーヴの最高峰と言っても過言ではない、ディガーやコレクターのあいだでも高い人気を誇る指折りのキラー曲。後を引くアーシーなオルガンのイントロ、タブラやシタールのスパイスとドラムのフィルインまで、アタマ15秒だけで軽くテヘランまでブっ飛べるくらいのすさまじい破壊力が。この曲と、「Ghabileye leyli」(ディスク1-M⑧、こちらもシネマティックなストリングスとワウ・ギターのリズムが最高にグルーヴィー!)は、FINDERS KEEPERSが45回転7インチ盤でシングル・カット、瞬く間にソールドアウトしたことも、ヴァイナル・ファンのあいだでは記憶に新しいところ。

▼ そして何よりも!『アルティメット・ブレイクス&ビーツ』収録のクラシックスで、ロード・フィネスやパブリック・エナミー他、数多くのヒップホップ・アーティストからサンプルされまくったデニス・コフィーのキラー「スコーピオ」をカバーした「African Jumbo」(ディスク1-M③)、これはヤヴァ過ぎる!

▼ ファンキーなダンス曲、シネマティックなムード溢れるゴージャスなラウンジ・チューン、目もくらむようなサイケデリック・ビートなどなど、今日的なレアグルーヴ耳で聞いても大満足のクオリティー・トラックがこれでもかと目白押し。レアグル・ファン、マージナル・フリークスからシタール好き、インド音楽ファンまで幅広くレコメンドしたい作品です。