2013-03-28

DJ CAM REMIXED





アブストラクトからジャジー系まで幅広く
熱狂的なファン・ベースを誇るフランスのビート職人
DJカム最新アーティスト作品『セヴン』のリミックス集が登場!


FALTY DL、BLOCKHEAD、CONFORCEからBLACK JOY、
DROP OUT ORCHESTRAに至るまで、カム「らしい」実に
バラエティーに富んだ人選で、本編とはまた異なる新しい
角度からそのエッジなビートをダンスフロア仕様へと仕立て
上げたナイス作品。




















DJ CAM REMIXED
Inflamable | Modulor | ritmo calentito (RTMCD-1051)


Track listing
1 – California Dreaming (Omar Paraiso remix)
2 – Swim (Blackjoy remix)
3 – Uncomfortable (Reflex remix)
4 – Love (Blockhead remix)
5 - Uncomfortable (James Curd remix)
6 – Uncomfortable (FaltyDL remix)
7 – Swim ( Nick Cooke remix)
8 – California Dreaming (Pharao Black Magic remix)
9 – Swim (Conforce remix)
10 – Love (Alex Tassel remix)
11 – California Dreamin (Drop Out Orchestra remix)
12 – Uncomfortable (Second Date remix)




◆ 『リバース・オヴ・クール』の流れをくむDJカム・カルテット名義でのジャジー系最新作『ステイ』もヒット中、ジャズとヒップホップをまたいだその奥深い才能を改めて世界へと印象付けたパリのビート職人DJカム。

◆ 彼が2011年にK7から発表した目下のところのカム名義での最新アーティスト作品『セヴン』のリミックス企画盤が、自身のレーベル<Inflammable>から登場。

◆ 白羽の矢を当てられたリミキサーは、プラネット・ミュー~ニンジャ・チューンからのリリースでおなじみのダブステップ・プロデューサー、FALTY DL、同じくニンジャ所属で、エイソップ・ロックやアンチコンほかUS地下人脈との交流も盛んなBボーイBLOCKHEAD、ハードワックス~ベーシック・チャンネル周辺からのブ厚いサポートでもおなじみのプラネット・デルシン急先鋒CONFORCE、独自のヴィンテージ感覚とコンテンポラリーなハウス・ミュージックの奇跡的なミクスチャーで圧倒的な現場支持を誇る地元フランスのディスコ・ハウサーBLACK JOY、ニコデマス~バスタード・ジャズ周辺で見張るようなハイクオリティーなリリースを続けるスウェーデンの新鋭DROP OUT ORCHESTRA、キツネ/ジェリー・ブッシェのサポートでネクスト・ブレイクが期待されるパリジャン・エレクトロポップ・デュオREFLEXなどなど。いずれも素晴らしいスキルを持ったアップ&カミングな精鋭たちばかりで、そのバラエティー豊かなサウンド&グルーヴの数々は、ジャンルや世代を越え多くのミュージック・ラヴァーたちのココロに突き刺さること間違いナシ!

◆ オリジナル・トラックのジャジー・フィーリングを巧みにくみ取りつつも、各リミキサーがハウス、ダブステップからブレイクビーツ、エレクトロまで、それぞれのジャンルの独自エッセンスを注入して新しいスタイルのフロア・モードを再構築!なるほどのベスト・マッチあり、意外性が生んだナイス・ミラクルあり、カムのファンにもリミキサーのファンにも楽しんでいただける、バラエティ豊かな企画盤!

 


2013-03-27

FEMMINIELLI: Double Invitation




地元カナダではマウス・オン・マーズのツアーの
前座もつとめる実力派で、Dirty Beachesのアレックスによる
注目のニュー・ジョイント<Los Escuadrones de la Muerte>の
一員にも名を連ね、


年初のDirty Beaches初来日公演にも随行していたモントリオール在住の
シンセ奏者Bernardio Femminielli a.k.a. FEMMINIELLIによるソロ作が到着。


マイアミ・バイスのヤン・ハマーを思わせる、
ライブラリー仕様のいい湯加減な辺境スロウモー/シンセ・サウンドを
満載した、コズミック・フェチにとってはたまらないマニア爆死の一枚で、
シンセ音楽やアンビエント、イタロ・フリークス、ユルめ/ヌルめな
ディスコ好きまで幅広くレコメンドできるナイスなアルバム!


















FEMMINIELLI: Double Invitation
Desire | Modulor | calentito (CLTCD-2028)

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1 - Actriz
2 – Double Invitation
3 – ¿A Que Quieres Jugar?
4 – Performance Video
5 – El Ultimo Tango Para Mi
6 - Chauffeur




◆ カナダはモントリオール在住のシンセサイザー奏者Femminielliは、アルバム『Badlands』が大きな話題を呼んだDirty Beachesのライヴ・メンバーにも名を連ね、先日の来日公演でも印象的なステージを披露、地元カナダに戻ればマウス・オン・マーズのツアーのフロントアクトをつとめたり、同郷の異端ポッパーJef Barbaraとスプリットでヨーロッパ・ツアーを成功させたり、などなど、多くのニュー・タレントが群雄割拠するモントリオールのインディー・シーンの中でも、独自のユニークな立ち位置で多くのファンからリスペクトを集める注目株。

◆ Dirty Beachesのアレックスとは、Los Escuadrones de la Muerte(ロス・エスカドロネス・デ・ラ・ムエルテ)なる新ユニットでも活動を共にしており、今年はこちらの動向も、見逃せません。

◆ Femminielli名義では、これまでDIYレベルでのカセット・リリースのみながら、そのビザールなストレンジ・サウンドは、一部の早耳リスナーたちのあいだで、局所的に話題を呼び続けてきました。そんな彼が、遂に初めてのCD作品『Double Invitation』を発表。

◆ ジョルジオ・モロダーやパトリック・カウリー的な宇宙ディスコ感覚、クラスター~ハルモニア仕様のシンセ使いと浮遊感、マイアミ・バイスのヤン・ハマー、TIGERSUSHI直系の耽美と退廃、静かな、ゆったりとしたウネリを湛えたスロウモーなグルーヴ…。

◆ クラウトロックやそこから派生したシンセ&アンビエント・ミュージック、コズミック、イタロ、スペース・ディスコ、プログレッシヴ・ロックなどへのリスペクトを、夢見と覚醒のギリギリの狭間で、まったく独自のエモーショナルなスパイスを使い今様モードへと仕立て上げたグレートなサウンドが6曲。

◆ ジョアキム/タイガースシやセバスチャン・テリエのファンにオススメの、ダークな佇まいの中にもロマンを感じさせる不思議な感覚を持ったディスコ・ノット・ディスコ~シンセ・ノット・ポップ。

 


2013-03-25

V.A.: LES INROCKS LAB VOLUME 1




ジャスティス&エド・バンガー・レーベル、
メトロノミー、ジャンゴ・ジャンゴやセラ・スー、マヌ・チャオ、
アマドゥ&マリアムなど良質かつエッジなリリースで知られる
フランスはパリのインディー・レーベル<Because Music>が、
フランス最大にして絶大な影響力を持つロック雑誌『InRocks』と
コラボレーション、ブレイク前のフレッシュ過ぎる未来の逸材
ばかりを集めたナイス・ショウケースをリリース!


V.A.: LES INROCKS LAB VOLUME 1
Because Music (BEC5161279)


1/ Grandville-La Ville Sauvage (version alternative)
2/ April Was A Passanger-Wall
3/ Bow Low-Little River
4/ Les Filles et Les Garçons-Night ft. My Girlfriend
5/ Erevan Tusk-Cassidy
6/ Gomina-Everywhere
7/ Christine and The Queens-Narcissus Is Back
8/ Fauve-Nuits Fauves
9/ Apes & Horses-The Fields
10/ Rrose tacet-My Mantle Of Blue
11/ Total Warr-xxxHATExxx
12/ Owlle-Disorder (Moonlight version)
13/ Griefjoy-Taste Me
14/ Sintropez-Berlin Girl
15/ Mermonte-Monte
16/ Wolves & Moons-Nothing Ever Shone In The Sun
17/ Oh! Tiger Mountain-Do Without
18/ Set & Match-Set et Match


- フランスの有力インディー・レーベル<Because Music>と、フランスのロッキンオンまたはスヌーザーともいうべき絶大な影響力を持つロック雑誌『Les Inrocks』のコラボレーションによる新人発掘ショウケース・コンピレーション『Les Inrocks Lab』。

- 収録アーティストは、シングル「Jersey」が「パリのドラムス」などともたとえられたGrandville、チーム・ミーの多幸感を増幅させたような煌びやかなエレクトロポップを奏でるブルターニュのバンド、April Was A Passanger、エレクトロの貴公子YUKSEKを輩出した、トレンディーなパリのクラブSocial Clubの運営でも知られるSavoir Faireとサイン、その動向が注目されるTotal Warrなどなど、いずれも、まだまだシングル単位でのリリースだけしかないものの、将来が楽しみなニューカマーばかりを厳選。

- エレクトロ・ミュージックやロウファイ&トロピカルなポップ・マナーを吸収した現在進行形のインディー・サウンド、そのパリの動向をコンパクトに纏め上げたナイス企画。先物買い好きなインディー・ロック・ファン全般にオススメしたい素晴らしい一枚!

- 今回は「Vol.1」ということで、今後のラインナップも、要チェックです!!









2013-03-22

H-BURNS: Off The Map





スティーヴ・アルビニのエレクトリカル・オーディオ・スタジオで
アルビニ自身によってレコーディング、ミックス&マスタリングされた
フランスのインディー・バンド、H-Burns待望の最新作が

メトロノミーやジャンゴ・ジャンゴのリリースで知られる
パリの早耳オモロ・レーベルBecause Musicからリリース!

クレイジー・ホースのようなギター・サウンドと
ボニー・プリンス・ビリーやジェイソン・モリーナを思わせる
枯れ渋ヴォイス!

90年代USインディーへの憧れと熱い思いをストレートに
反映させた力強くしなやかなサウンドを満載した好盤!


H-BURNS: Off The Map
Because Music (BEC5161299)

1. Two Thousand Miles 
2. Six Years 
3. Big Blue 
4. Opposite Way 
5. Stubborn Man 
6. It’s Late 
7. Sail On Wild 
8. Put Your Hands On The Right Man 
9. Wrong Side 
10. Underground, Underground 
11. Not Only Fading Out. 
12. The Black Maps.



- 2009年の『We Go Way Back』に続いて2011年にはオーストラリアのパンク・レジェンド、ザ・セインツとのコラボレーションを成功させて注目を集めたフランスの5人組インディー・バンド、H-Burns。

- その4枚目のフル・アルバム『Off the Map』は、なんと全曲シカゴ録音!

- たまたまふらり立ち寄った、ウィルコのバックなどもつとめる地元シカゴの腕利きミュージシャンたちをサポートにピックアップ(ラッキー!)、スティーヴ・アルビニのエレクトリカル・オーディオ・スタジオで、アルビニ自身によってレコーディング、ミックス&マスタリング。

- クレイジー・ホースのようなギター・サウンドとボニー・プリンス・ビリーやジェイソン・モリーナを思わせる枯れ渋ヴォイスが、USインディー好きにはタマラナイ!90年代USインディーへの憧れと熱い思いをストレートに反映させた力強くしなやかなサウンド(しかもアルビニ・スタジオだし、出音はもう、そのまんま!!)を満載した好盤に、仕上がりました。

- しかもリリースは、メトロノミーやジャンゴ・ジャンゴ、セラ・スーで知られるパリの優良レーベル、Because Music。彼らのセレクト、目利きに間違いはありません!!ウィルコやキャレキシコ、ボニー・プリンス・ビリー、ピンバック、ドラッグ・シティー、スリル・ジョッキー、タッチ&ゴーなどのUSインディー・ファンの皆様、アメリカの外にもこんなステキな音を鳴らしてくれるナイスなバンドがいるのです!是非、チェックしてみてください!!










2013-03-20

DON CAVALLI: Temperamental






ジョニー・キャッシュmeetsチャーリー・フェザーズinパリ!
ロカビリーやブルース&カントリーを ムシャムシャ食い散らかし
ながらグルーヴィーでソウルフルなオリジナル・ミクスチャー・サウンドを
披露するパリのシンガー/ソングライター、ドン・カヴァリによるグレートな
新作『テンパラメンタル』が仏ビコーズ・ミュージックから登場!


DON CAVALLI: Temperamental
Because Music (BEC5161321)

1. Temperamental  
2. Garden Of Love  
3. Me And My Baby  
4. Santa Rita  
5. Gonna Love You  
6. The Greatest  
7. Voice Of The Voiceless  
8. Feel Not Welcome  
9. Zundapp  
10. Birthday Suit  
11. Say Little Girl  
12. Row My Boat


◆ 2007年のデビュー・アルバム『Cryland』が、「ジョニー・キャッシュ meets チャーリー・フェザーズ in パリ」或いは「デルタ・ブルースのスピリットをパリのフリーマーケットで独自にアウトプット」などと評され一部の好事家たちのあいだで注目を集めたフランス人シンガー/ソングライターのドン・カヴァリによる待望の第二作『テンパラメンタル』が完成しました。

◆ タイトル曲の「Temperamental」(M①)や、控え目ながらもロックンロールなピアノがイイ味出してる「Garden Of Love」(M②)を筆頭に、ロカビリーやザディコ、サーフ、ブルース&カントリーなど、アメリカーナなルーツ音楽をパリのアウトサイダー的フィルターを通してミクスチャー、今様グルーヴィー・サウンドにのせて奏で、歌うユニークなスタイルは今回も健在です。

◆ 「Gonna Love You」(M⑤)や「Voice Of The Voiceless」(M⑦)、「Feel Not Welcome」(M⑧)あたりの、ローファイでヴィンテージな肌触りを大事にしながら、時に初期のベックやGラヴ、或いはショーン・リーあたりにも通じるルーツとループの絶妙なコンビネーションも、聞き込むほどにクセになること間違いナシ。

◆ 昨今のアラバマ・シェイクスやブラック・キーズあたりとはまた趣を異にする感じですが、ルーツ・ミュージックへの愛とリスペクトをキープしながら、オリジナルな視点からその更新を試みたユニークなサウンドは、2013年のいま聞いても全くフレッシュ。

◆ 本作をリリースするパリのレーベル、ビコーズ・ミュージックは、メトロノミーやジャンゴ・ジャンゴのようなクセのあるイギリスのインディー・ロックのグループを独自に発掘してきてフランス発信で世界的なアクトへと育て上げたことで、近年、大変に大きな注目を集めているインディー・レーベルです。他にも、セラ・スー、ソコ、シャルロット・ゲンズブール、コナン・モカシン、パスカル・コムラード、アマドゥ&マリアム、マヌ・チャオ、エド・バンガー一派など、このレーベルに集う個性派たちは、枚挙にいとまがありません。そんな一角に名を連ねるドン・カヴァリも、要チェックです!






2013-03-11

【VIDEO】 Bazzerk present Changa Tuki Classics




3月末発売予定のコンピ『チャンガ・トゥキ・クラシックス』の
プロモ映像が届きました。


「チャンガ・トゥキ」 は、
ベネズエラ出身で、現在はスペインを拠点に活動、
ブラカ・ソム・システマのエンチュファーダやUKのセンスレスなどといった
ベース系レーベルからのリリースによりワールドワイドで頭角を現しつつ
ある新進プロデューサーのパチェーコ(Pacheko)の活躍で広く知られる
ようになったベネズエラのドメスティックなダンス・ミュージックのジャンルです。


彼がプロダクション・パートナーのポクス(Pocz)と共に作り上げた
トラック「Tuki Love」が、多くのトロピカル系フロア・バンガーを送り
出してきたエンチュファーダの名物シリーズ<Hard Ass Sessions>に
フックアップされて世界中に拡散、その存在が知られるようになりました。


本作は、そんなベネズエラの新しいダンス音楽、チャンガ・トゥキの
ホット・チューンをコンパイルして一枚に纏め上げた画期的なコンピです。


監修は2011年にクドゥロ・コンピ『BAZZERK – African Digital Dance』を
ヒットさせたフランスのDJデュオ、Jess & Crabbe。


ご期待下さい!
 

2013-03-05

CARMEN VILLAIN: Sleeper




『マリクレール』や『ヴォーグ』、『ナイロン』などといったファッション誌の
表紙も飾る米国人スーパーモデル、カルメン・ヴィランによる驚きの
アーティスト・デビュー作品。


セレナ・マニーシュのエミル・ニコライセンと
北欧ディスコ王子プリンス・トーマスがプロデュースで参加、
シカゴのボブ・ウェストン(シェラック)がマスタリングを手掛けた
注目のアルバムは、ヴェルヴェット・マナーの幽玄なサイケデリア、
低く垂れ込める様なスモーキーな倦怠感とひとしずくの緩やかな
ディスコ・フィーリングが同居した、この世の所産とは思えぬ
トリッピーな音世界を満載。


キャット・パワーかロイヤル・トラックスのジェニファーか、
ってなくらいの、天は二物を与え過ぎ!ズルい!!けどスゴい!!!
という方。


カルメン・ヴィラン/スリーパー
CARMEN VILLAIN: Sleeper
Smalltown Supersound | calentito (CLTCD-2027)
AMAZON | DISKUNION | HMV | TOWER



TRACKLISTING
01. Two Towns
02. Easy
03. Lifeissin
04. Obedience
05. Made A Shell
06. How Much
07. Light, See
08. Dreamo
09. It May Well Die
10. Kingwoman
11. Slowaway
12. Demon Lover
13. Obedience (A JD Twitch Optimo mix)
14. Lifeissin (Prins Thomas Remix) 

M1, 6, 9, 11, 12 → カルメン自身のプロデュース
M2, 3, 5, 8, 10 → エミル・ニコライセン(セレナ・マニーシュ)がプロデュース
M4 → プリンス・トーマス&カルメンのプロデュース
M7 → プリンス・トーマス&エミル・ニコライセン w/ カルメンのプロデュース






▼ メキシコ人とノルウェー人の両親のもとにアメリカで生まれ、現在はロンドンを拠点に活動する、元はスーパーモデルとして『マリクレール』や『ヴォーグ』、『グラマー』、『ナイロン』などといったファッション雑誌の表紙も飾っていたシンガー/ソングライター、マルチ・インストゥルメンタリストのカルメン・ヴィラン。

▼ 『スリーパー』は、セレナ・マニッシュのエミル・ニコライセンと、リンドストロームと共に北欧コズミック・シーンをけん引するディスコ王子プリンス・トーマスもプロデュースで参加した、彼女のアーティストとしてのデビュー作品。

▼ 常に厳格な匿名性を求められるモデルの世界の真逆へと振れた、彼女自身の際立つキャラクターや溢れだすアイデア、ユニークな指向性…。エミル・ニコライセンとプリンス・トーマスという、それぞれに独自のフィールドで活躍する腕利きのプロデューサーふたりの助力のもとに、カルメンは、ロックとダンスフロアのあいだに、全くオリジナルの、突出したサイケデリアを描き上げることに成功しました。

▼ 『FADER』誌をして「美しく、メランコリックで、このような響きを持ったサウンドを、かつて聞いたことがない」とまで言わしめた「Lifeissin」(M③)を筆頭に、アルバムは、終始、ヴェルヴェット・マナーの幽玄なサウンドスケープ、鬱屈としたシューゲイズ、低く垂れ込める様なスモーキーな倦怠感とひとしずくの緩やかなディスコ・フィーリングが、時に不可思議に混ざり合いながら、時に思いもよらぬ反発を見せながら、得も言われぬ表情を、発し続けている。その様は、モノトーンの、しかしながら極めて精緻なグラデーションに彩られた万華鏡でも覗いているかのよう。

▼ カルメンのパーソナル・フェイヴァリットは、サン・シティ・ガールズ、ロイヤル・トラックス、ソニック・ユース、ブロードキャスト、ビキニ・キル、ウータン、Jディラやディス・ヒートなどなど、だとか。4ADからのリリースで世界的に知られるオスロのバンド、セレナ・マニーシュのリーダーであるエミル・ニコライセンは、そんな彼女のルーツを巧みにすくい上げながら、ストイックで、ハードコアな音のエッジに、更なる磨きをかける。「バレアリック」や「コズミック」と形容されるプリンス・トーマスの快楽中枢ダイレクトなダンス・サウンドが、そこに絶妙なグルーヴを注ぎ込む。

▼ 中毒性の極めて高い、ダウナーなグルーヴを隠し味としたユニークなサイケデリック・ミュージック、その魅力は聞きこむほどに底無し沼!

▼ 日本盤のみボーナストラックとして「Obedience」のJDトゥイッチ(オプティモ)によるリミックスと「Lifeissin」のプリンス・トーマスによるリミックスを追加収録。

▼ アルバム本編のマスタリングはシェラックのボブ・ウェストンが担当。