◆ キャリア初期にドイツの名門Traumからカットしたシングル(『With You』)は、何故かステレオラブやスペースメン3を引き合いに出して評された。今回アルバムからの最初のシングル『If I Love You』は「アシッドまみれのカリブーが横道へと脱線したかのよう」などと言われている。古ぼけたドラムマシンとサンプラー、最小限のアナログ機材を武器に、さぁ、寡黙な異端児の逆襲がここから始まる。
o13/タイム・ウェイヴ・ゼロ o13: Time Wave Zero Desire | calentito (CLTCD-2032) 1. Lost Pavillions 2. Ocean 3. Remote Purity Control 4. Vaporize 5. Summer Of The Dragonfly 6. Witchfire 7. Wilderness Express 8. Two For Tomorrow 9. Time Wave Zero 10. Theme
1979年にニューヨークで結成、初期のメンバーはスチュワート・アーガブライト、ケネス・コンプトン、マイケル・ディークマン、フレッド・シマンスキーの4人。スーサイドやリディア・ランチともステージを共にするなど、ダウンタウンのノーウェイヴ・シーンで頭角を現し、そのプロップスがヨーロッパにも飛び火、1981年にベルギーのクレプスキュールに5曲入りEP『Night After Night』を、翌82年ファクトリー・アメリカにセルフタイトル、あるいは『A Second A Fact』として知られる唯一のフル・アルバムを残す。83年に解散。スチュアートとマイケルはその後デス・コメット・クルーとして活動。2010年にスチュアート、ケネス、マイケルの3人でアイク・ヤードをリユニオン、アルバム『Nord』を発表。現在は2013年の再結成第二弾アルバムのリリースに向け鋭意レコーディング中。バンド名の由来はアンソニー・バージェス『時計じかけのオレンジ』から。
TRACKLISTING 1. Wraith In The Woodz 2. Luv Sick Vampires 3. How Covld I 4. Mother Ov God 5. Bvrning 6. Mvrderous Glare 7. Yr A Ghost 8. Don't Tvrn Yr Back On Magic 9. Svmmer In Oslo 10. Fog Machine
▼ DJヘルのバックアップを全面に受け、フィッシャースプーナーに続いて2002年にインターナショナル・ディージェイ・ジゴロからデビューを果たした、ヴァネッサ&マークのふたりのニューヨーカーからなるエレクトロ男女デュオ、クロスオーバー。 ▼ <In Flagranti>としてもおなじみの「コズミック・ロッカー」ことサシャがミックスを手掛け、後にCODEK文脈からも再評価された1st『Fantasmo』は、チックス・オン・スピードやピーチズのブレイクに先駆けた早すぎるエレクトロクラッシュギャルズ名盤として、フィッシャースプーナーやラリー・ティー的なファッショナブルなエレクトロクラッシュ文脈でも大いに注目を集めたが、同時に、そのエッジの立ったハードコアなプロダクションは、タイガースシやキティー・ヨー、アウトプット周辺のディープなエレクトロ・フリークスたちからもカルト的なプロップスを獲得するなど、ダンスフロアの内外で幅広く多方面からサポートされていた。 ▼ あれから10年、通算4枚目のフル・アルバム作品となるこの『グルーム』は、Drexciyaや初期のADULT.あたりにも通じるデトロイト・エレクトロ、ビザールなダウンビート、ディスコパンク、ゴシック・ハウス、ベースやスクリューなどなど、現在進行形の様々なダンス・ミュージック・トレンドと適度な距離感を保ちながら、独自の審美眼に基づいた真に「クロスオーバー」なサウンドを目指した、ふたりの新たなるチャレンジが刻み込まれた入魂の一枚。 ▼ ブ厚いシンセ・サウンドで音の隙間を埋めつくした、息の詰まるような典型的なエレクトロクラッシュ流れの佇まいを維持しながらも、M⑨「Svmmer In Oslo」やM②「Luv Sick Vampires」あたりは、ベース・ミュージックからの影響や、セーラムあたりにも通じるウィッチ・フレイヴァーのスパイスが、絶妙に機能。ボディーミュージック風のM①「Wraith in the Woodz」や硬質な辺境ハウスM④「Mother ov God」~パンキッシュなM⑧「Don't Tvrn Yr Back On Magic」~エレクトロなM⑩「Fog Machine」あたりまで、一貫してダークな質感を維持しながら、ベテランらしい奥の深さと振れ幅の広いアウトプットで、ダンスフロアとベッドルームのどちらでも機能しそうな、トータルなリスニング作品へと仕上げてくれました。 ▼ 初期のブラックストロボやヴィタリックのノイジーなエレクトロ・サウンドを現行インディーのダークサイドに寄せてディープ・アンダーグラウンドへと潜り込ませたような、どうにもユニークなスタイルは、一度ハマると病みつきになりそう! 【クロスオーバー】 テキサス出身の「Dez」ことMark Ingramと、アダムスキー改めアダム・スカイのフィーチャリング・ボーカリストとしてもクレジットされるイタリア系の「Vee」ことVanessa Tostiのふたりからなる、ニューヨークのエレクトロ・デュオ。「チックス・オン・スピード・ミーツB 52’s」などと評され、ジゴロからフィッシャースプーナーに続いてデビュー、という流れもあり、当初はエレクトロクラッシュ文脈を中心に支持を集めた。自らのサウンドを「ダークビート」と称し、エレクトロ・ポップというよりも、一貫して陰鬱なアンダーグラウンド路線を堅持、ハードコアなサウンドはエレクトロクラッシュ以降も、ディスコパンク、初期エレクトロ・シーンで人気に。2002年『Fantasmo』、2006年『Cryptic And Dire Sallow Faced Hoods Blast Off Into Oblivion』と、ジゴロに2枚のアルバムを残す。2009年にイタリアのPunch Recordsからサード『Space Death』を発表、この作品から新たにTimothy Lang-Grannanが準メンバーとして加入、最新作『グルーム』でもアレンジやプロデュースなど全面的に彼がバックアップしている。