ベルリンのミクスチャー・バンド、ロットフロントのリーダーで、バルカンビートのパイオニア「シャンテル」諸作への参加でも知られるウクライナ人アーティスト、ユーリ・グルジーがセレクトを手掛けた現行クレズマーのコンピレーション。
V.A./ドイツにおけるユダヤの新しいサウンドを求めて
YURIY GURZHY: Richard Wagner & die Klezmerband
- Auf der Suche nach dem neuen jüdischen Sound in Deutschland
Enjoy Jazz Records (RTMCD-1561)
1. Vivian Kanner – An allem sind (immer noch) die Juden schuld
2. Geoff Berner – Half-German Girlfriend
3. Daniel Kahn & The Painted Bird – Six Million Germans
4. You Shouldn´t Know From It – Tants, Tants
5. Jewrhythmics – Kinder Yoren
6. Paul Brody´s Sadawi – Mighty Max
7. Solomon & Socalled – Alt. Shul Kale Bazetsn
8. Fayvish – Yeder Yesh
9. Jewdyssee – Beltz, mayn shtetele
10. RotFront – Girl from Bayreuth
11. Forshpil – Meydl in di yorn
12. Jewish Monkeys – All the great things
13. KlezCore – Pferdeporno
14. The Disorientalists – Prince of the Orient
15. Andrea Pancur – Isar
16. Yahoodi – Crazy Ass Jew
17. Frank London´s Klezmer Brass Allstars – Oysgemischt
18. Shazalakazoo/Edi Partizani – Hava Nagila
◆ 現在はベルリンを拠点に活動するウクライナ人アーティストのユーリ・グルジーは、ミクスチャー・バンド、ロットフロントのリーダーで、バルカンビートのパイオニア「シャンテル」諸作への客演や、東欧ディスコに特化したベルリンの名物クラブ・イベント「Russendisko」のDJとしても知られている。
◆ 本作は、子供時代をウクライナのハルキウで過ごし祖父がかけるクレズマーのレコードを聴きながら育ったというユーリによる、「ユダヤのアイデンティティを探す旅」のお供の仮想サウンドトラック集ともいえそうなもの。
◆ 収録アーティストは、ジューリズミックス、ロットフロント、ダニエル・カーン&ザ・ペインティッド・バード、ディスオリエンタリスツ(こちらもグルジー参加プロジェクト)、クレズメル・ブラス・オールスターズほか、全18曲。
◆ ロック、ダンス、ブラス、ダブ、スカ、ラップ、トラッド…東欧ルーツのユダヤ音楽=クレズマーの多様な「いま」を集約した貴重な企画盤。
◆ ハイデルベルグで毎年おこなわれているドイツ最大規模のジャズ・フェス「Enjoy Jazz」のレーベル部門からのファースト・リリース。
★ 『ミュージック・マガジン』2023年1月号レビューいただきました