ブッバ・トーマスが再発されました。
2000年代の初頭から中ごろにかけてレアグルーヴのディガーたちを熱狂させた学生バンドのファンク・アルバム。その代表格といえばカシミア・ステージ・バンドでした。それからこのブッバ・トーマスも。こちらは正確には学生バンドものではないですが、カシミア・バンドのバンマスだったコンラッド・ジョンソンがらみということで、その筋では負けず劣らずの人気モノでした。
本作『Energy Control Center』は、日本では10年ほど前にリイシューされておりましたが、なにげにインターナショナル・リリースは今回がお初なのではないかと。イーゴンさんのレーベル「ナウ・アゲイン」より。
かつての再発盤にはなかった別テイクやシングル曲も追加でトッピング。オイシイです。
ファンク・マナーの曲もありますが、1972年の作品ということで、フリー/スピリチュアルなジャズ要素もまだかなり、残っています。テキサスの人ですがイナタさはさほどなく。むしろトライブとかストラタあたりの音とリンクしてくる感じでしょうか。
ナウ・アゲインは今回、本作だけでなく、ブッバ・トーマス/ライトメンの全てのアルバムを、復刻しております。
①Free As You Wanna Be(1970年)
②Fancy Pants(1971年)
③Country Fried Chicken(1975年)
https://thelightmen.bandcamp.com/
①と②はディープです。『Energy Control Center』をもう少しフリーに寄せた(戻した?)感じ。全世界で、今回のナウ・アゲイン盤が、初再発。③は逆に金太郎飴的なジャズファンク。サックスでロニー・ロウズが参加してますよ。2曲目のドラマティックなスロウに悶絶。
ブッバ・トーマスさんはもともとバスケの選手だったそうです。むしろそちらで身を立てたかったみたいですが高校時代にうっかりコンラッド先生と出会ってしまい音楽の道へと迷い込み。ま、でも結果オーライということで。
コンラッド・ジョンソン先生、どんな方だったんでしょうね。高校のブラバンで生徒たちにファンク仕込んで「Shaft」とか「Scorpio」とか。スバラシ過ぎますね。
先生とカシミアとブッバ含めそのお弟子さんたちにまつわるエトセトラは『サックス&ブラス・マガジン』のこちらのページに詳しくまとめられておりますので、ぜひご一読いただけましたらと。
http://rittor-music.jp/saxbrass/column/funkdisc/38
あとコンピ『Funky 16 Corners』のこのコンラッド先生のインタビューも。
https://www.stonesthrow.com/funky16/kash-interviews.html