東洋のパリ=サイゴン(ホーチミン)で60年代から70年代に生まれた珠玉のポップ・ミュージックを集めたコレクション。
伝統要素と西洋ポップ音楽のフュージョンにより独自のスタイルがかたちづくられたベトナム音楽の黄金時代。しかしながらその多くはベトナム戦争の惨禍の果てに消失。
ベトナム国内でもほとんど忘れ去られてしまっていた貴重な音源の数々を、re:jazzをはじめとした多くの良質なクラブジャズ系リリースでその名を馳せたドイツの名門インフラコムがディグ。
サイゴン・スーパーサウンド Vol. 1
V.A.: Saigon Supersound Vol. 1
Saigon Super Sound / INFRACom!
2. Hung Cuong & Mai Le Huyen "Song Cho Nhau"
3. Duy Quang & Thai Hien "Mong Ve Que"
4. Thanh Vu "Neu Minh Con Yeu Nhau"
5. Connie Kim "Ly Luan Tinh Yeu"
6. Hoa tau "Pho Dem"
7. Phuong Mai "Mua Xuan Gui Em"
8. Khanh Ly "Diem Xua"
9. Kim Loan "Can Nha Ngoai O"
10. Thanh Thuy, Van Thanh, Hoang Liem, Thanh Mai "Doan Nguoi Lu Thu"
11. Kieu Oanh "Dem Cuoi Cung"
12. Thanh Lan, Chau Ha, Thanh Mai "Hat Mung Xuan"
13. Mai Le Huyen "Co Ai Tren Doi Ma Khong Yeu (Con Tim Va Nuoc Mat)"
14. Van Son & Thuy Dung "Chon Mat Gui Vang"
15. Hoang Oanh "Mua Gat Moi"
16. Thanh Lan "Tinh Dem Lien Hoan"
17. Phuong Dung "Vong Tay Giu Tron An Tinh"
18. Ngoc Giau "7 cau vong co chuc Tet"
◆ ベトナム音楽の黄金時代と言われた1965年から75年にかけてサイゴン(ホーチミン)で作られたポップスを集めた、これまでありそうで意外にもなかったコレクション『Saigon Supersound』。
◆ 南ベトナムのサイゴンは19世紀フランス統治の影響で「東洋のパリ」と呼ばれ独自のコロニアル文化が開花。ミュージシャンたちも20世紀初頭の早くから西洋音階を取り入れ未踏の領域を開拓。やがて60年代になるとポップ・ミュージックの時代が到来。欧米のポップ・マナーを大胆に取り入れたベトナム歌謡が茶の間を席巻。しかしながらその後ベトナム戦争の惨禍の果てにその多くが消失。75年の南北統一後は南で人気を博したポップスは演奏禁止に。
◆ サウンドウェイやファインダーズ・キーパーズがタイのレアグルーヴを発掘し、デング・フィーヴァーがカンボジアの失われたロックを復興。近年、東南アジアのヴィンテージ・サウンドが世界的にも注目を集める中で、謎のヴェールに包まれたベトナム音楽黄金時代の貴重な音源の数々がついに光を浴びる。
◆ まずはヘヴィーなファンクのM①②でノックアウト、白昼夢へと誘うサイケ歌謡なM③⑤、ストリングスも軽やかなM④やモンゴ・サンタマリアを思わせるインストのM⑥はじめ、冒頭から聞き応えある佳曲の連続。マンボやブーガルー、ロックンロール、ビートルズ、ビーチ・ボーイズ、ジミヘン、ボブ・ディラン、モータウンなどなど、外来の様々な要素を吸収したユニークなベトナム歌謡の数々に、悶絶!
◆ 企画監修はインフラコムのヤン・ハーゲンコター(Jan Hagenkotter)。インフラコムはシャンテルやre:jazz、モップ・モップなどで知られるドイツの老舗クラブ系レーベル。ヤンは2012年にサイゴンに移住、エキゾでありながらもファンクでフロア指数の高い彼の地の古いポップ音楽に魅せられそのディグを開始。同時に、その魅力を現行リスナーにも伝えるべく、パーティーをオーガナイズし、DJイエローらの協力を仰ぎエディットをシングル・リリースし、ヴィンテージ・ポップのバンド「サイゴン・ソウル・リバイバル」まで編成。ベトナム・レアグルーヴの伝道師として奮闘しております。
◆ 詳細な解説(日本語対訳を封入)や歌詞の英訳、貴重な写真を盛り込んだ充実のブックレットも必見。
◆ Vol. 2も同時発売。