ダニエル・シュミット監督作品への出演で知られるドイツの大ベテラン俳優、イングリット・カーフェン驚きの新作音楽作品が、90年代からフランス音楽の「いま」を体現し続けてきたベルトラン・ブルガラ主宰レーベル「トリカテル」からリリースに。退廃的な艶をたたえたカーフェンの歌声、気怠くもシネマティックなエレクトロ・サウンド、長いキャリアが醸し出す得体の知れぬ凄み、それらが混然一体となって、まったくオリジナルな音の磁場が作り出されております。
イングリット・カーフェン/ハイジ・ブンバイジ - 16・モーメンツ・ドゥ・マ・ヴィ
INGRID CAVEN: Heidschi Bumbeidschi, 16 moments de ma vie
Tricatel (RTMCD-1675)
1. Je ne sais pas
2. Nuit de Noël sous les bombes
3. Chaos
4. Heidschi Bumbeidschi
5. Usines
6. Goethe à Sarrebruck
7. Le piano dans les ruines
8. Walt Disney
9. Film à Munich
10. Les vaches et les bars
11. Bouddha poupée
12. Psychanalyse
13. Paris Café Voltaire
14. Le Phoenix
15. Ultimi piaceri
16. 22h23
◆ ダニエル・シュミットやライナー・ヴェルナー・ファスビンダーといった映画監督に寵愛され独自の地位を築き上げたドイツの俳優で、シンガーとしても活動し70年代後半から90年代にかけてコンスタントにアルバムをリリースしていたイングリット・カーフェン。
◆ そのひさびさの(今世紀に入ってから初めてと思われる)音楽作品が、パリの渋谷系あるいはチェリーレッド的な立ち位置で90年代から長くフランス音楽の「いま」を体現し続けてきた、ベルトラン・ブルガラ主宰レーベル「トリカテル」から登場。
◆ この新作は『ルイ14世の死』で知られるスペインの映画監督アルベルト・セラのサポートを受け生まれたもの。セラの映画音楽を手掛けるバンド「Molforts」がバックを担当しています。
◆ M(2) (5) (10) のリリックはフランスの作家ジャン=ジャック・シュルが提供。M(1) はハイネの詩、M(6) はゲーテの詩の翻案、M(15) は19世紀イタリアの作曲家ジュゼッペ・ヴェルディへのオマージュをささげたもの。
◆ 退廃的な艶をたたえたカーフェンの歌声、気怠くもシネマティックなエレクトロ・サウンド、60年近いキャリアが醸し出す得体の知れぬ凄み、それらが混然一体となって、まったくオリジナルな、インパクトのある音の磁場が作り出されております。いっさいの曇りなく冴えわたるカーフェン独自の審美眼に感服!