2016-06-30

L.U.C.A.: I semi del futuro




サバービア・レコードのヒット・コンピ『Good Mellows For Seaside Weekend』へのフックアップで注目を集めたイタリア人プロデューサー、Francesco De Bellis aka Franciscoによるソロ・プロジェクト<L.U.C.A.>のデビュー・アルバム。


同郷のジジ・マシンやHell Yeah Recordings、オランダのMusic From Memoryレーベル周辺とも歩調を合わせながらここ数年ジワジワとリスナーのすそ野を広げていた新鋭が、夏を前に絶好のタイミングでオーガニックで生音感あふれるチルな涼音満載のキラー作品を届けてくれました。


Pacific HorizonsやPSYCHEMAGIK、Quiet Villageファンも爆死確実のモンドでサイケデリックな桃源郷作品、絶品です!!!










L.U.C.A.: I semi del futuro
Edizioni Mondo / Wordandsound / ritmo calentito (RTMCD-1207)


1. In Principio
2. Il valzer del risveglio
3. Sirene
4. Nuovo ordine…Equilibrio
5. Anni verdi
6. In the sun
7. Esodo
8. Niagara
9. Oggi, domani, sempre
10. Plancton


◆ EskimoやRadiusなどベルギー「N.E.W.S.」傘下の名門レーベルに数々のカルト・ヒットを残してきたイタリア人プロデューサーFrancesco De Bellis aka Franciscoによるソロ・プロジェクト<L.U.C.A.>がついにフル・アルバムをドロップ!


◆ 昨年はサバービア・レコードのヒット・コンピ『Good Mellows For Seaside Weekend』に楽曲がフックアップされたり、ピッチフォークのバレアリック特集でも御大ジジ・マシンらを差し置いて(!)その名前がトップで紹介されるなど、クラブ/バレアリックのカテゴリーを越え幅広く名前が拡散した期待の新鋭、その待望のデビュー・アルバムとなります。


◆ Gerd Janson主宰<Running Back>傘下で自身が運営を始めた新興レーベル<Edizioni Mondo>からのリリースとなる本作は、ライブラリー音楽、サウンドトラック、レアグルーヴ、ディスコ、サイケ、モンド/エキゾチカやプログレッシヴ・ロック、ビザールな電子音楽までを幅広く取り込んでトロトロに煮詰めてヘヴンリーな音の桃源郷を描き上げた、彼のキャリアの集大成と言っても過言ではない野心作です。


◆ International Feel、Permanent Vacation、AficionadoやIs It Balearic?あたりをレーベル買いしているバレアリック・ファン、Music From Memory的なオブスキュア指向がフィットする雑食派リスナー、Future Classic的なインディ/クロスオバー・スタイルが好きな方、などなど、様々なファンにアピールできる会心の一枚。


◆ オーガニックで生音感あふれるチルな涼音が体感温度をマイルドに下げてくれる、これからの季節にピッタリのリスニング作品となりました。












2016-06-22

GEORGE THEODORAKIS: The Rules Of The Game - Original Studio Recordings 1978-1996 




ジジ・マシンの企画盤や日本のディップ・イン・ザ・プール12”復刻などで快進撃を続ける「ミュージック・フロム・メモリー」レーベルのメンバーが手掛けるもうひとつの要注目レーベル「イントゥ・ザ・ライト」から、ギリシャの奇才ジョージ・テオドラキスの活動を総括した決定的コンピレーションが発売となります。


ダンスフロアとベッドルームの狭間で静かに拡散を続けるアンダーグラウンドな辺境ミクスチャー・シーン、その最深部で、またも全世界の音好きたちを揺るがす驚異の発掘リリースが実現しました。















ジョージ・テオドラキス/ルールズ・オヴ・ザ・ゲーム

GEORGE THEODORAKIS: The Rules Of The Game - Original Studio Recordings 1978-1996 
Into The Light / Rushhour / ritmo calentito


1. The Rules Of The Game (LP Version)
2.  Life And Intercourse
3. Genesis
4. Nicotine 2
5. Lottery (Excerpt)
6. Milky Ways
7. Stou
8. Getaway
9. In Conclusion
10. Relax 1
11. So Many Flowers
12. Escape
13. Nicotine 4
14. The Rain
15. Redemption
16. F.A.
17. *BONUS TRACK*


◆ ギリシャの巨匠ミキス・テオドラキスの息子で、舞台音楽やテレビの劇伴を中心に活躍したジョージ・テオドラキスのキャリアを総括したコンピレーション。


◆ ジョージ・テオドラキスは、ウォーリー・バダロウやヴァンゲリス、ホルガー・シューカイにも通じるエキゾ・ムードとアンビエント&バレアリックの絶妙なバランス感覚がディガーやDJたちのあいだで話題となり、2010年代に入ってから新たに発掘され再(新?)評価の進んでいるアテネのプロデューサーです。


◆ 本作は、「ボブ・ジェイムスとブライアン・ブリッグスがビーチ・リゾートで出合い頭にクラッシュした」などとも言われる(何だそりゃ!?)地中海屈指の知られざる奇才が1970年代から90年代にかけて残した多くの秘蔵音源の中から、アツ過ぎずヌル過ぎず、現行シーンにもフィットする絶妙な湯加減のシンセ・ミュージックを厳選してセレクトした企画盤。


◆ 電子音楽、インディー・ミュージックからハウス系までジャンル問わず多くの音楽ファンにトライいただきたいトリップ必至のエキサイティング・サウンドを満載。


◆ ジジ・マシンの企画盤や日本のディップ・イン・ザ・プール12”復刻などで快進撃を続ける「ミュージック・フロム・メモリー」レーベルのメンバー、タコがギリシャのIlias Pitsiosと共に立ち上げた「イントゥ・ザ・ライト」レーベルからのリリース。


◆ アーティスト本人によるセルフ・ライナーノーツ英文の対訳付。








2016-06-15

【余談】 LOVE: Reel To Real




アーサー・リー率いるラヴのラスト・アルバム『Reel To Real』(1974年)が未発表やスタジオ・セッション、デモ音源などを含むボーナス・ディスク付き2枚組デラックス仕様で再発(発売は2015年でした)。


初めての再発/CD化です。


オリジナルのリリース当時は(デビュー時の面影を追う古くからのファンのあいだでは特に)あまり評判が良くなかったそうですが…フリーソウル・クラシックス「Be Thankful For What You Got」のカバーを収めた、後の世代にとっては隠れ名盤的なアルバムです。


フォーキーだったりソウルフルだったり、「Be Thankful~」以外の曲も、結構いい感じです。


2011年に未発表アルバム『Black Beauty』の復刻を手掛けたニューヨークのHigh Moon Recordsからのリリースで、日本盤には32ページのブックレット英文対訳が付属。











2016-06-10

キャスパー・ビヨーケの新しいミニ・アルバム




トレントモラーと人気を二分するデンマークのエレクトロニック・プロデューサー、キャスパー・ビヨーケによる新しいミニ・アルバム『Fountain Of Youth』が完成しました。


2014年のアルバム『After Forever』以来およそ2年ぶりの新作になります。


『After Forever』はAOR/ニューウェイヴ色の濃いソング・オリエンテッドなリスニング作品でしたが、その路線を引き継ぎつつも、今回は、エレクトロニックなテイストを強めに打ち出した、彼のルーツを垣間見ることのできるフロア寄りの出音を多く含むものに仕上がっています。


レコードとデジタルで、2016年6月10日のリリースです(CDの予定はないようです)。


http://hfn-music.com/releases/kasper-bjorke/fountain-youth





2016-06-09

ドゥンエンがエイフェックス・ツインをカバー




2015年に5年ぶりの新作『Allas Sak』をリリースしたスウェーデンのサイケデリック・バンド、ドゥンエンが、米西海岸のインディ・レーベル「Autumn Tone Records」から派生したブログ『Aquarium Drunkard』による企画「The Lagniappe Sessions」の中で、エイフェックス・ツイン「Alberto Balsalm」とウィル・マローン「L.A.」をカバー。


『Allas Sak』のリリース・ツアーで西海岸を廻っている最中にスタジオ入りし録音を行ったそうです。


ウィル・マローンは1960年代からイギリスのサイケデリック・シーンに身を置き長く活動を続けてきたミュージシャン、プロデューサーで、近年はマッシヴ・アタック、ザ・ヴァーヴやDJシャドウらのストリングス・アレンジを手掛けています。


今回ドゥンエンがカバーした「L.A.」という曲は、ウィルがオレンジ・バイシクルというグループで1970年ごろにレコーディングするもお蔵入りとなってしまった幻のセカンド・アルバムからの一曲。


オレンジ・バイシクルのバージョンは こちら


英ディーモン傘下のエドセル・レーベルが『Hyacinth Threads』という企画盤の中で2000年代初頭に発掘しています。


エイフェックスの「Alberto Balsalm」は95年の『I Care Because You Do』収録楽曲。グスタフの「オールタイム・フェイヴァリット」だそうです。


http://www.aquariumdrunkard.com/2016/06/08/the-lagniappe-sessions-dungen-cover-aphex-twin-and-wil-malone/







2016-06-08

【余談】 BAUCHAMP: Afroskank EP




10年代初頭にラウンド・テーブル・ナイツとのコラボ「Calypso」をヒットさせたスイス人プロデューサー、ブシャン(Bauchamp)による2015年久々の新作『Afroskank EP』。


オリジナルはツナミのMCをフィーチャーした、夏に映えるアップリフティングなラガ/アフリカン・ハウス曲ですが、ベース・ミュージック風のシンプルなリズムで組み立て直されたBサイドのリミックス2曲もいい感じです。


ロラン・ガルニエ、シンバッド、ドゥースターらがスピン。


https://www.discogs.com/ja/Bauchamp-Afroskank-EP/release/6692669


















 

2016-06-02

PRINCE: MPLsound




フランスのビコーズ・ミュージックから、こちら久々に再生産されております。


80年代から90年代にかけてのワーナー期の諸作はお持ちでも、00年代に入ってからの作品まではなかなか追いかけきれていなかった、というファンの方もいらっしゃるのではないでしょうか。


こんな機会になってはしまいましたが…。


2009年にアメリカの量販店「ターゲット」限定で販売されたプリンスの3枚組大作『Lotusflow3R』。


その中でも群を抜いたファンク指数でファンの支持を集めた1枚『MPLSOUND』を、仏ビコーズ・ミュージックが(なぜか)単独でCD化したもの(2010年発売)。


「(There'll never B) Another Like Me」や「Dance 4 Me」あたりの鉄板ファンクからファルセットが炸裂した「Better With Time」のような麗しのバラード曲まで、まるで80年代黄金時代の未発表かと思うほどの、濃密でありながらも弾けるようなポップさを兼ね備えた強力な楽曲のオンパレードです。


PRINCE: MPLSOUND
Because Music / EU IMPORT / BEC5772570 
UPC: 5060107725706 

Tracklisting:

1. (There'll never B) Another Like Me
2. Chocolate Box
3. Dance 4 Me
4. U're Gonna C Me
5. Here
6. Valentina
7. Better With Time
8. Ol' Skool Company
9. No More Candy 4 U






2016-06-01

トレントモラーの新しいアルバム




トレントモラーが2013年の『Lost』以来となる通算4枚目のフル・アルバム『Fixion』を2016年の秋にリリースします。


元フィラーのキャスパー・ビヨーケやフーメイドフーのトーマス・バーフォードらと並ぶデンマークを代表するトップ・エレクトロニック・プロデューサーのひとりとして世界的にも確固たる名声を築き上げているトレントモラーですが、ここ数年はバンド・スタイルでのステージにも力を入れ、ライヴ・アクトとしても高い評価を獲得しています。


ブロンド・レッドヘッドやロウ、ドラムスのメンバーをフィーチャーした『Lost』は、そんな彼のライヴ志向を見事に盤に落とし込んだ、インディ/クラブ・ミュージックの垣根を超えたエポックメイキングなアルバムでした。


あれから3年、果たして今回は、どんなサウンドを聞かせてくれるのでしょうか。


6月発売の最初のシングル『River In Me』はサヴェージズのジェニー・ベスをボーカルに起用しています。


‘I’ve been a huge Savages fan since their debut record.’ says Trentemøller. ‘ I met their producer Johnny Hostile at a festival in Paris and ended up inviting him to support us on our tour. Jehnny actually tagged along for some of the dates. Afterwards, he dropped me a line and asked me to mix the next Savages record ‘Adore Life’. Jehnny, Johnny and I built a real friendship in the process so it felt right to ask her to sing on my album. She has this really intense and unique voice and it ended up being really challenging, and fun, to take that voice out of the Savages’ universe and into mine.’


「デビュー・アルバムのころからサヴェージズの大ファンだった」とトレントモラー。


「パリのフェスで彼らのプロデューサーのジョニー・ホスタイルと知り合って、僕らのバンドのツアーにも参加してもらうことになった。全部ではなかったけど、何日かジェニーも加わってくれた。ツアーが終わってしばらくして、あるとき、ジェニーが連絡をくれたんだ。何かと思ったら、彼らの新作『Adore Life』のミックスをお願いできないか、ということだった。もちろん二つ返事で引き受けたよ。」


「作業を通じてふたりのことをより深く知ることができた。真の友人と言えるような間柄になることができたので、僕も思い切ってジェニーに尋ねてみたんだ。僕の新作で歌ってもらえないだろうか、とね。彼女の歌にはパワーがある。ボーカリストとして本当に突出した存在だと思うんだ。彼女のおかげで、とてもチャレンジングな曲が出来た。彼女をサヴェージズの世界から連れ出して、僕の音世界とうまくなじませることができたと思う。」


ニュー・アルバム『Fixion』からのファースト・シングル『River In Me』は6月24日にデジタルと7"で彼のレーベル「In My Room」からリリースとなります。


ご期待ください!