2012-12-15

【リリース情報】 DJ CAM: Vintage Beats 1999-2003




DJシャドウやヴァディムと並ぶ、フランスが生んだアブストラクト・ヒップホップのベスト・タレント、DJカムによる秘蔵未発表音源コレクション!


硬質なビートと浮遊感のあるウワモノ、その合間を埋めるまろやかなサンプリングやヴィンテージ・シンセの音色…。


抽象的な音像の奥底からジャズやソウル・ミュージックに対する深い造詣と愛情がそこはかとなく滲み出た、カムのエッセンスのカタマリのような珠玉のビート作品集!


DJカム/ヴィンテージ・ビーツ1999-2003

DJ CAM: Vintage Beats 1999-2003

Inflammable / Modulor (RTMCD-1037)


TRACKLISTING

1 – Bobby Funk
2 – Inside My Love
3 - Flora
4 - Alice
5 – Bounce Nil
6 – For Minnie original
7 - Honey
8 - James
9 - Janet
10 – Mr Cool
11 – Neptune Baby
12 – Late Night Drive
13 – Flashlight
14 - Prince



▼ シャドウやヴァディム、クラッシュらと並ぶアブストラクトの巨匠DJカムは、ボブ・サンクラーやディミトリ・フロム・パリらと共にオリジナル・フレンチタッチ世代の一員としてエレクトロへと連なるフランスのダンス・ミュージックの進化、発展に大きな貢献を果たしつつも、自身のレーベルStreet Jazz/Inflamableを拠点とした数々の名作・傑作によって、クラブジャズ、アシッドジャズから、アンクル/モ・ワックス一派などと共にヘッズ~トリップホップやアブストラクトまでも包括した先鋭的なビート・ミュージックの担い手として世界的なプロップスを獲得してきたフランスのタレント。


▼ 2000年代に入ってからは、『Rebirth Of Cool』~『Diggin’』~『Stay』と続いた、ジャジー・ヒップホップの台頭に対するカム的な回答とも言えるDJカム・カルテット名義での一連のリリースによって新たなファン層を開拓、新旧織り交ぜ息長く、様々な音楽ファンのあいだで注目を集めてきた。


▼ そんなフランスが生んだ不世出のビート職人による、昨年のアルバム『Seven』に続く待望の最新リリースは、自身が90年代末から2003年にかけてプロデュースしながらも世に送り出されることのなかった貴重な音源を蔵出しした未発表集。


▼ トライブ・コールド・クエスト「Lyrics To Go」を思わせる「Inside My Love」、神秘的なエレピの中から突如フローラ・プリムなサウダーヂが湧き上がるその名も「Flora」、08年のヒット「For Minnie Riperton」を解体してそのメロウネスのコアをギュっと凝縮したような「For Minnie original」などなど、いずれの楽曲も、ファンならば思わずニヤリとせずにはいられない仕掛けやギミックを満載したデリシャスな作品集!


▼ ビートの質感はホントにJディラを思わせるというかデトロイトというか、ジャジーやらメロウやらでないヒップホップ・フリークスにも、是非聴いてみていただきたいです!


【DJカム】

1973年パリ生まれ。1994年に自身のレーベル<Street Jazz Productions>(のちのInflamable)からDJカム・カルテット名義でEP『Back To the Lab』を発表、アシッドジャズ文脈や、トリップホップ黎明期の初期アブストラクト・シーンで注目を集め始める。95年の初アルバム『Underground Vibes』を皮切りに、『Substances』('96)~『The Beat Assassinated』('98)~『The Loa Project vol 2』(’00)と、コンスタントに作品をリリース、新しい世紀を迎えてからも、『Soulshine』(’01)、『Liquid Hip Hop』('04)、『Seven』('11)と、途切れることなく楽曲を送り出し続けている。2000年代の後半には、最初期の『Back To the Lab』以来封印していた「DJカム・カルテット」での作品も発表(『Rebirth Of Cool』~『Diggin’』~『Stay』)、アブストラクトやヒップホップとはまた趣を異にした、ジャズやメロウ/ジャジー・ヒップホップへのカム流のアプローチで、多くの熱狂的なファンを獲得した。フィリップ・ズダールをメンバーに含むラ・ファンク・モブ(つまるところ後のカシアス)やボブ・サンクラー&アラン・ホーによるマイティー・バップなどと共に、ヒップホップ、ハウスやクラブジャズ、アブストラクトをまたにかけたユニークなサウンドで、その後のフランスのアンダーグラウンドなダンス・ミュージック・シーンが発展していく礎を作り上げた。