2012-12-14

IKE YARDファクトリー盤再発








「ポストパンクのみならずエレクトロニック・ミュージックの
プロデューサーたちにも大きな影響を与えたクラシックス」
--- Rough Trade

「DAFとPILを合体させたような、夢のような出音を持ったバンド」
--- サイモン・レイノルズ(『ポストパンク・ジェネレーション 1978-1984』)


デス・コメット・クルーのリーダーとしても知られる
スチュアート・アーガブライトが率いたニューヨーク
のノーウェーヴ・ユニット、アイク・ヤードの唯一の
フル・アルバムが初のストレート・リイシュー!


これまでコンピへのピックアップや編集盤スタイルでの
リリースはありましたが、初めてアルバムでの正規再発、
これは注目を集めそうです。

















アイク・ヤード/アイク・ヤード(セルフタイトル)
IKE YARD: Ike Yard

Desire / Modulor (CLTCD-2020)



TRACKLISTING

1. M. Kurtz
2. Loss
3. NCR
4. Kino
5. Cherish 8
6. Half A God



▼ ラメルジーも所属したノーウェイヴ・ヒップホップ・ユニット<デス・コメット・クルー>や、初期エレクトロ・クラシックス「Dominatrix Sleeps Tonight」のヒットで知られるドミナトリックスのリーダーとしても活動した奇才スチュアート・アーガブライトが、デスコメやドミナトリックス以前に率いていた、もうひとつのユニット、アイク・ヤード。

▼ その唯一のアルバムで、英ファクトリーの米国支部「ファクトリー・アメリカ」としても、何気に唯一のアルバムであったセルフタイトル作品が、オリジナル・アートワークを用いて初めてのストレート・リイシュー!

▼ これまで、アニマル・コレクティヴやビーチ・ハウスを送り出したことで知られる米<Carpark>レーベル傘下のポストパンク発掘部門<Acute>から、本作やクレプスキュール時代のEPを収録したコンピ形式での再発はありましたが、オリジナル・アルバムの単体リイシューは、1982年のリリース以来、これが初めて。

▼ ESGと共に、ファクトリーがサインした唯一のアメリカのグループで、その後の<デスコメ>のプロトタイプとしても極めて重要な役割を担ったアイク・ヤード。その最初で最後のフル・レングスとなるこの作品は、ポストパンクやノーウェイヴ的な雰囲気をわずかに残しながらも、テクノ・ミュージックの萌芽を感じさせる、大胆にドラムマシーンを導入したミニマルかつプログレッシヴなスタイルで、ニューヨーク・ダウンタウンのシーンに衝撃をもたらしました。

▼ 初期のキャバレー・ヴォルテールやスロッビング・グリッスル、或いはスーサイドあたりを引き合いに出して語られるサウンドは、テクノやダブステップ的な今様ダンス・ミュージック耳で聞いても、全くフレッシュ!DAF、ノイバウテンやカン、PILなどのファンにもオススメ!


【アイク・ヤード】

1979年にニューヨークで結成、初期のメンバーはスチュワート・アーガブライト、ケネス・コンプトン、マイケル・ディークマン、フレッド・シマンスキーの4人。スーサイドやリディア・ランチともステージを共にするなど、ダウンタウンのノーウェイヴ・シーンで頭角を現し、そのプロップスがヨーロッパにも飛び火、1981年にベルギーのクレプスキュールに5曲入りEP『Night After Night』を、翌82年ファクトリー・アメリカにセルフタイトル、あるいは『A Second A Fact』として知られる唯一のフル・アルバムを残す。83年に解散。スチュアートとマイケルはその後デス・コメット・クルーとして活動。2010年にスチュアート、ケネス、マイケルの3人でアイク・ヤードをリユニオン、アルバム『Nord』を発表。現在は2013年の再結成第二弾アルバムのリリースに向け鋭意レコーディング中。バンド名の由来はアンソニー・バージェス『時計じかけのオレンジ』から。