2017-12-27

【リリース情報】 THE BROTHERHOOD: Stavia




ディープ・ファンク名門「トランプ・レコード」による7"復刻で注目を集めたUSオハイオのバンド、リヴァイスド・ブラザーフッド改めザ・ブラザーフッドのアルバムが初の正規再発。


70年代初頭にアシッドなフルートやとろけるエレピとソリッドなリズムをミックスしたハイクオリティなファンク・ロックを奏でたカレッジ・バンドの唯一作は、いまだ中古市場で6ケタを下ることのないメガ・レア盤としてディープなコレクター筋ではおなじみ。


メロウだけどいわゆるド直球のファンクではない、ビル・ウィザーズ的な風通しのよさが魅力です。


ザ・ブラザーフッド/スタヴィア

THE BROTHERHOOD: Stavia
Out-sider Music / ritmo calentito (RTMCD-1297)

1. Color Line
2. Rock & Roll Band
3. Backdoor
4. For Her Time
5. Meditation Part 1
6. Uncle
7. Cry of Love
8. Tragedy
9. Meditation Part 2.





■ ザ・ブラザーフッドは、ハイスクールの級友だったジョンとドニーが1971年に始めたバンドで、当初はリヴァイスドブラザーフッド(Revised Brotherhood)として活動。


■ その唯一のアルバム『Stavia』は、ヨーロッパでは幾度となくブートが出回り、いまだ中古市場で6ケタを下ることのないメガ以上なレア盤です。


■ もともとロックのコレクター筋で「幻の一枚」として知られた盤でしたが、2016年にドイツの発掘レーベル「トランプ」がリヴァイスド時代の7"シングル『Tragedy / Those Things』を再発したことでファンクやレアグルーヴ系リスナーのあいだでもその存在が知られることに。


■ 『Tragedy』(1971年)の出来に好感触を得たバンドは翌72年に本作『Stavia』を自主制作で録音するも、その後ほどなくして活動を停止。わずか200枚しか作られなかったというレコードは、そのほとんどが家族や友人たちの手に渡ったのみで歴史の彼方へと埋没。


■ 自主制作ながらも侮ることなかれ。メロウでありつついわゆるド直球のファンクではない、ビル・ウィザーズ的な風通しのよさは、エバーグリーンな輝きを、放っております。むしろレアグルやフリーソウルを通過した今こそ「聞かれるべき」作品かと。


■ 世界音楽の「ファラウェイ・サウンド」やエミリオ・アパリシオ・ムーグで急浮上した実験音楽専科の「メンタル・エクスペリエンス」などを抱えるスペインのレーベル「ゲルセン」傘下の「アウトサイダー・ミュージック」による再発リリース。リマスター済み。メンバー自身によるセルフ・ライナーノーツ英文の日本語対訳付き。