2013-10-07

CEM KARACA: Apaşlar, Kardaşlar, Moğollar, Ferdy Klein Orkestrası




エルキン・コライと並ぶトルコのアナドル・ロックの巨頭ジェム・カラジャのセカンド・アルバムがファラウェイ・サウンズから再発。


欧米マナーのフォーク、ブルース、サイケやプログレ・サウンドに独自のコブシと哀愁を加えたユニークなオリエンタル・クロスオーバー・サウンドの連続。噛みしめるほどにクセになる不思議な中毒性を持ったジェムの音楽の最盛期におけるベスト・パフォーマンスを余すところなく収めたマスターピースで、アナドル道を極めるにあたって決して避けて通ることのできない定番。


ジェム・カラジャ『アパシャラール/カルダシュラル/モーラル/フェルディ・クライン・オルケスタ』

CEM KARACA: Apaşlar, Kardaşlar, Moğollar, Ferdy Klein Orkestrası
Pharaway Sounds | ritmo calentito (RTMCD1072)

1. Deniz Üstü Köpürür
2. Bir Of Çeksem 
3. Askoros Deresi 
4. Unut Beni 
5. Hasan Kalesi 
6. Gel Gel 
7. Beyaz Atlı 
8. Edalı Gelin 
9. Ay Karanlık 
10. El Çek Tabip 
11. İhtiyar Oldum 
12. Obur Dünya


◆ 映画『クロッシング・ザ・ブリッジ』でも取り上げられた、ヨーロッパとアラブとアジアの狭間に木霊する現代トルコ音楽の神秘。その象徴とも言えるのが、トルコの伝統音楽と欧米のサイケやプログレッシヴ・ロックを融合したアナドル・ロックのムーブメント。


◆ 60年代から70年代にかけて猛威をふるったこの新しい音楽の先導役として、当時エルキン・コライやバルシュ・マンチョと共に活躍した国民的ヒーローが、ジェム・カラジャです。


◆ 『Apaşlar, Kardaşlar, Moğollar, Ferdy Klein Orkestrası』は、そんなジェムの最盛期とも言うべき70年代初頭のパフォーマンスを収めたセカンド・アルバム(74年発売)。アパシャラールやカルダシュラル、モーラルなどのバック・バンドを従え、ボブ・ディランばりのフォーク・ロックや、怪しげなムードのサイケ歌謡、プログレ、ブルース、トルコ独自のトラッドや民俗音楽を混ぜ合わせた、何ともスパイシーで土着的なエキゾ・ロック・サウンドがアナトリアの大地を全力疾走!


◆ ジェムの濃密なソウルを隠し味にしたトルコの伝統とヨーロッパのロック音楽の斬新なハイブリッドは、当時イスタンブールやアンカラの先進的な若者たちを魅了しただけでなく、ヨーロッパや世界中のプログレ・マニアやワールド音楽ファンをもトリコにしてきました。さらに現代ではレアグルーヴ好きやハウスDJまでもが食指を伸ばす事態に(バルシュKのリエディットしたコンピ『イスタンブール70』など)。


◆ 本作は彼のキャリアを代表する決定的アルバムの再発で、アナドル・ロック・ファンやプログレ好き、辺境マニアからレアグルーヴ系のクラブ・ファンに至るまで、全方位でレコメンドできる抜群の一枚。リマスターにより音質も格段アップしております。